夏の暮らしを愉しみつくす！〜寝室に夏を。夏の夜を愛しむサマーベッディング〜(後編)

1. 夏の夜の快適睡眠術

睡眠に難しさを抱える人もそうでない人も、夏の夜の睡眠はなかなかうまくいかないという人が多いよう。もちろんエアコンを利用して適温で眠りに落ちても、眠ってしまった後の温度調整は難しい、なんてことも夏の夜あるあるな話です。

そんな時にこだわりたいのは夏の寝具。エアコン気温という環境の中でパーソナルな心地よさを手に入れるには、自分の体温や好みにあった寝具との出会いが必須です。

そこでまず知っておきたいのは素材の知識。夏の寝苦しさの一番の要因は汗による蒸れだと言われています。そのため寝具にもっとも必要な役割は吸水性と吸湿性。これを叶える一番おすすめの素材は天然素材です。化学繊維は接触冷感などの素材も進化していますが、吸水性には劣るものが多いので雑菌などを生みやすく注意が必要です。

素材ごとの特徴を知って自分好みのマテリアルを夏の夜のベストパートナーに。

麻（リネン）

麻は夏の寝具に最もおすすめな素材。何といっても清涼感のある肌触りと吸湿性の高さは夏のベッドに欠かせない存在たる理由です。また同時に給水率も高く、綿の四倍とも言われます。汗を吸い、熱を逃してくれる、そして天然素材なので皮膚にも優しい、プレミアムな素材が麻です。

綿

綿も吸水性が高い快適素材。ただ織り方や仕立て、種類によって品質が異なってくるので見極めが必要です。繊維の長い超長綿などはさらっとした肌触りと吸水性の高さで夏におすすめ。パイル生地などは吸水性は高いけれど、毛足の長さによって熱が溜まりやすいというデメリットも。またガーゼ生地も肌触りや吸水性・通気性がよく心地よい素材ですが、多重ガーゼは空気を含みやすいので暑がりさんよりエアコンの寝室で眠る寒がりさんと好相性な素材。

ウール

ウールは実は一年中使えるオールマイティな素材。吸水性も放湿性も高いため、夏場にはさらっとした肌触りを保ってくれる心地よい素材です。弾力があるので敷きパッドなどで使用すると寝心地も快適。

シルク

シルクは吸放湿性が高く抗菌防臭効果もあると言われているため、汗ばむ季節に重宝する素材。シルク繊維は埃が出にくくまた汚れや花粉なども落ちやすいのでアレルギーや敏感肌の人にも安心して使えること。また肌成分に近いタンパク質で組成されているため保湿力が高く肌を乾燥させない美肌素材であることもシルクラバーの高得点ポイント。

さらっとした肌触りではあるけれど適度な保温効果もあるので、女性好みの素材かもしれません。