秋のスキンケアはぬかりなく〜秋美容に欠かせない3つのこと〜(後編)
3. 夏疲れをリセットする秋スタイル
ケアアイテムの衣替えがバッチリでも、夏のままのライフスタイルを送っていては身体の疲労は知らず知らずのうちに蓄積してしまいます。肌の美しさは、本来身体の内側から。
㊁秋ライフスタイル
燥邪の季節、秋の宿敵は「乾燥」。この乾燥によりダメージを受けるのは、肺と言われています。呼吸器の乾きを防ぐことは、乾燥によるダメージを減らすのにとても効果的。
今の時期から部屋に加湿器をおく、外出や睡眠時にはシルクなどの肌に負担の少ないマスクをつけることもおすすめです。
身体の潤いは、寝ている間に整えられると言われているため秋の早寝はとても大切だそう。
出典:Lifes TODAYFUL cotton silk mask
また秋は日照時間や気温の影響で気分が落ち込むなどのメンタル不調も増える時期だとか。メンタルを整えるためにも、早寝早起きがベーシックだけど秋にはマストなライフスタイル。この時期に睡眠タイムのシフトをしておくのがベターです。
中医学では、「秋はあくまでも物事を整理したり、仕上げたりする時期と認識し、無理に新しいことを始めてエネルギーを過度に消費しないこと」と言われています。(※1)スポーツの秋とも言われるけど、気分が上がるくらいにして、大人はほどほどで切り上げるのが良さそう。夏の冷えや疲れを癒すため、ゆっくり湯船に浸かって、本格的な寒さ到来の前に免疫を万全にしておきたいところ。
㊂秋食スタイル
旬のものを食べようとはよく言われることだけど、旬の食材が美味しいのは、その季節に身体が欲する栄養をたっぷり含んでいるから。人間と自然の繋がりはとっても神秘的。自然が今差し出してくれるものを、しっかり選んで◎。
漢方では、秋に白い食材を取ることを勧めています。「白」の食材には、「潤い」を補充してくれるという考え方があるから。肺と繋がりの深い蓮根を始め、大根、山芋、ジャガイモ、豆腐、白キクラゲ、百合根、手羽先、豚足、うなぎなどがオススメの食材。
また東洋医学には酸甘化陰(さんかんかいん)という言葉があり、酸っぱくて甘いものを摂ると身体に潤いを与える、と考えられています。そのため梨、ぶどう、無花果のような旬の果物は積極的に摂りたい秋の恵み。ただしフルーツは身体を冷やすため、朝頂くか、火を通して頂くのがベター。
秋の乾燥肌は潤い不足の他、気血の不足が潜んでいるとも言われています。潤い肌を目指すには、旬の食材を使って血を補うことが不可欠。造血を促す食材は鶏肉・牛肉・鮭・カツオ・レバーなどのタンパク質やプルーン・クコの実・ブルーベリーなどの赤黒いベリー類、また黒ごま・黒豆・黒きくらげなどは薬膳料理で欠かせない血を補うと言われる食材です。
簡単なレシピを見つけて、旬の食材を手軽に美味しく頂くべし!忙しい時は、薬膳キットなどを活用して秋の養生ご飯を試してみては?
出典:angers 参鶏湯キット
4. 季節の変わり目はお肌の変わり目
寒さから暖かさへ、暑さから涼しさへ、いつだって季節の変わり目には衣替えをして衣類を交換するように、肌の調子もその季節の装いに。そんな時は生活習慣や食習慣も衣替えのタイミングです。
特に乾燥の深まる肌の老化期、秋は腰を据えて自分の肌と向き合うのを毎年のルーティンにしてみては。季節の変わり目に行った自分への労わりは、次の季節が来る頃に効果が出ると言われます。秋の旬のケアで冬のお肌を楽しみに。
※1 参照:健康長寿ネット